お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

ナクバ

今日の講義で「ナクバ」という言葉をしった。アラビヤ語で大惨事を意味するという。

そのあらましは・・・
パレスチナは、ヨーロッパからのユダヤ人移民に支配されるようになって、アラブ系のパレスチナ人との武力衝突が激化したため、1947年国連がパレスチナの分割決議をしたが、ユダヤ移民側は受諾したものの、パレスチナ人は反対した。その状態にあって、翌1948年5月14日、ユダヤ人は長年の夢であった、ユダヤ人国家イスラエルの独立を宣言した。

アラブ人側は、それに反対して、エジプトをはじめ、周辺のアラブ国がパレスチナに軍隊を送って第一次中東戦争が勃発した。はじめは有利に進めたアラブ側は、イスラエルがヨーロッパから支援を受けてから反転し、イスラエル人兵士は殺戮を行い、パレスチナの土地を奪って、、アラブ人を追い出した。いわゆるパレスチナ難民で75万人に及んだ。これをアラブ人はナクバと呼ぶ。

不思議にも、この75万人もの難民が生まれた歴史事件ナクバは、写真が残っているだけで、フィルムがいっさい残っていないという。しかも、現在のイスラエル人のほとんどが知らないという。イスラエル政府は、撮影されたフィルムを抹殺し、子どもに学校で教えることはしなかった。

しかし、近年に至って、イスラエル人の間でゾフロットという活動が生まれ、自らが犯したこの歴史事実を省みるようになったという。70年前に自ら手を下したイスラエル人元兵士は、今にいたっても自責の念にかられていると証言した。

はや80年前になるが、1937年12月に始まったという南京大虐殺と呼ばれる事件は、記憶遺産になった以上、真実は果たしてどうだったのか、ぜひ検証してほしいものである。