お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

嘆き

職員の休暇で、今日は一日会館の留守番をした。
会館は卯辰山の中腹にあるので、とても眺めがいい、のんびりと会報の来月号にかかった。

今年米寿になる先輩のH氏が寄稿してくれた。
「戦後六十七年の姿におもう」で、いまの世相を次のように嘆かれている。

今日の日本では、警察官や教師の不祥事、子供の親殺し、親の子殺し、無差別殺人など、以前では信じられないような事件が、日常的に起きています。
食品の生産地や賞味期限の表示がごまかされたり、建物の耐震強度が偽装されたり、人間のいのちにかかわるような重大なウソまでも、平気でまかり通るようになってきています。そして、教育の現場ばかりでなく、「いじめ」の問題が拡大しています。
いま、日本人の道徳心に深刻な異変が起きています。
こうした現象は、かつての日本では考えられませんでした。恥を不名誉とする美徳、親子の強い絆、正直、誠実を貴ぶ気風、弱い者いじめを許さないといった心を、みなさん持っていました。
戦後六十七年、日本はすばらしい経済発展を遂げてきましたが、家庭や地域、職場などで継承されてきた、うるわしい伝統がなおざりにされてきました。それは、日本人としての生き方、伝統的な精神を育んできた、日本の豊かな歴史を教えられなかった大人ばかりとなり、またその大人たちが子供たち孫たちを育てている現状にあります。子供は塾の勉強、大人は会社の仕事に追われ、食事も生活も別々で、同じ家の中にいても、家族全員が顔を合わせることがほとんどないという家庭さえも生んでいます。(以下略)

昔はよかったと、一概には言えないまでも、この嘆きはよくわかる。
今は今で、昔よりいいことがあるだろうが、人は、どうしても悪いことばかりが目についてしまう。

個人的には、いいほう、いいほうにもっていくよう、つとめている。