お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

庭師のこと

昨日は庭師が来て、庭の冬仕事をしていった。毎年夏の剪定、冬の雪吊りと2回来る。
現在の地に移って、来年で30年目を迎えるが、移転した翌年に、彼に小さな庭を作ってもらった。手入れも、それ以来してもらっている。

お互いに年いったが、この頃の彼はそれが目立つ。仕事をかんたんにすませる。雪吊りにしても、昔はもっと丁寧にした。ツツジなど縄でくくるだけだ。遅く来て、早く帰るようにもなった。ただし日当は、以前と同じ額を請求してくる。

庭師は、外見ではわからないが、若いときに結核で肋骨を数本とったとかで、身障者である。それでも元気で、4,5年前までは、毎年の身障者スポーツ大会に走り幅跳びの選手として出場し、県外に遠征していた。

それが3年前だったか、肝臓を壊して入院した。酒が好きで、庭仕事に来ても、昼には家へ帰って赤い顔して午後は来ていた。
感心にも、それからは禁酒。禁煙はだいぶ前とのことで、健康を取り戻し、仕事に復帰した。

それからは、あまり元気がない。見るからに、身体全体が小さくなった。自分が言ったことを忘れる。腰が痛いといいながら、それでも仕事は続けている。
何もしないで家にいると、奥さんにぶつぶつ言われるという。それがいやさに仕事に出るとも言う。買い物も自分でする、まじめで、気の優しい男だ。

地元の人なので、町にジャスコがあった頃は先祖からの土地を貸し、多額の地代収入があって、左団扇だったというのに・・・ジャスコが移転してからはさっぱりとのこと。

庭師は口癖のように80までは生きたいという。私より四つも若い。

彼と私とどちらが先になるだろうか・・・