お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

ボケの蕾が開いた

ボケの蕾が開いた。来週にはサクラも咲き始めるだろう。その先ぶれのようにボケが咲く。思えば、去年は3月の下旬から入院してしまったので、お花見ばかりでなく、まったく桜の花影すら見なかった。病室の窓から見えたのは、空と向かいの病棟と、屋上のすき間から生えていたぺんぺん草だけだった。その時に比べれば、いまはほんとうにいい。身体は苦しかったが、入院は3食昼寝付きどころか寝放題で、これ以上楽な生活はなかった。だが、密室に閉じ込められたのと同様で、行動はすべて制約されていた。

しかし、この経験がいま生きている。日々変わりのない平凡な生活には、ときに気晴らしが必要であろうが、このコロナ禍でどこへ行かなくてもいい、こうして、わが身は自由でいられる。お陰様で経済の心配もないから、自分のしたいことをすればいい、何を食べてもいい、何を見ても聞いてもいい・・・そう思うことにしている。