今日は大岡昇平著「レイテ戦記」を県立図書館で閲覧した。
この本は著者のライフワークといえる大作で、献辞に「死んだ兵士たちに」とある。
太平洋戦争の分岐点となったレイテ島での日米戦で、記録によると日本兵戦没者79,261人(米兵は15,000人)の犠牲者が出た。
兵士たちが、どういうところで、どういうふうに戦って死んだのか、そしてこの戦いがどんな戦いであったのか・・・アメリカ人、日本人、フィリピン人のふるまい、生々しい戦争の現実を書いている。
695ページの大作なので、今日はエピローグを読んで終わった。
またシリアに渡航しようとした写真家が出た。
平和と飽食の時代に生まれ育った多くの人たちは、戦争でたえがたい苦難を経験した日本人のことを、まったく知らない。
ただ経済を優先し、戦後の政治も社会も教育もみな、先人の苦難を忘れさせたのだ・・・