お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

日本人の美徳か・・・

今日は放送大学でピカソのゲルニカの話を視聴した。
ゲルニカは、ナチスによる無防備都市ゲルニカの空爆に激怒したピカソが一気に描いたといわれている。
それまで戦争は、武器を持ったプロ同士が相対しての、生存をかけての勝負だったが、この空爆は、武器を持った者が、持たない者、一般市民を殺戮するという、最初のボタン戦争だったとのこと。

その後の戦争は、当然のように、この無差別爆撃がともなった。3月10日の東京大空襲は、小学校4年のときで、幸い住んでいた渋谷が圏外だったので、免れたが、空襲にあったときの状況は聞かされている。
アメリカは、東京下町を取り囲んで、その円周上に焼夷爆弾を落として、住民ごと、町ごと焼き払ったのである。一晩で10万人以上の命が奪われたといわれているが、ほとんどの人は焼死であった。隅田川がお湯になったともいわれたが、水に飛び込んで、焼かれないですんだ人が助かった。人類史上最初の大量虐殺であったともいわれる。
だが、それはゲルニカのように、残っていないし、それどころか、いまは完全といっていいほど風化してしまっている。

これは、怒りや、恨みや、憤りを、いつまでも引きずらない日本人の美徳なのかもしれないが、さすがに広島と長崎は、そうはいかない・・・