お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

だれもいない海

台風一過の秋日和なので、小松へ行った帰り、海を見に安宅の海岸公園に寄った。

ここは、勧進帳で知られている関所のあったところ・・・だれが作って置いたのか、弁慶の人形が一つぽつんとコンクリートの電柱に立てかけてあった。

だれもいない海、工事のトラックが1台あるだけで、人影はまったくない。
台風の余波でか、荒れた波が、進入禁止の防波堤を越えて、押し寄せてくる。ここへは釣り人がよく来るらしい。
コンクリートのベンチに、名前入りでいろいろな魚の絵が埋め込まれていた。

潮の香りをたっぷり嗅いで帰路についた。

子どもの頃、母親の実家が沼津だったので、夏休みのにはいつも遊びに行った。
裏の畑沿いをはしる旧東海道を過ぎると松林で、その向こうが駿河の海だった。海は石浜で、浅瀬はなく、すぐ深くなったが、波の穏やかな日には、泳ぎに入った。

父親は山村の出だったので、山も海も好きだ。

あの空気がいい。今日は潮風にあたって、また生気をもらった。