お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

五郎島を箱で

お隣のY家からトマトのおすそ分けに与った。嫁さんの実家が作っているとのこと。ハウス栽培だと思うが、大きいトマトだ。わが家も毎年欠かさず露地で栽培してきたが、今年は入院した関係でトマトばかりでなくナス、キュウリ、サツマイモなどの夏野菜を作れなかった。今はスーパーに行けば、もう季節に関係なく、野菜のほとんどが手に入るから、便利といえば便利だが、初物を味わう楽しみや、旬のものの美味しさを失いつつある。

その数少なくなった味わいを楽しもうと、先日スーパーの売り出しで五郎島を箱で買ってきた。二人ともこのほくほく感があって、美味しいサツマイモが好物ときている。いっぱんにむかしの男はサツマイモを食べないが、それには訳がある。戦後65年になるが、戦時中の食料不足を補ったのが多収穫のサツマイモだった。この不味いイモを、命をつなぐため、毎日のように食べざるをえなかったからである。わがはその反動で、美味しいイモをもとめている。