お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

エル・アナツイの話

今日視聴したのは、エル・アナツイ(1944〜)というアフリカの彫刻家・アーティストの話だった。

ガーナ出身で、現在はナイジェリアで工房を開いて、その作品を世界に発信している現代作家で、世界的に高い評価をうけているという。工場から出る金属廃棄物を材料にして、ガーナの伝統的な織物をメタルワーク(タピストリー)にリサイクルする。

作品とは別に、アフリカに限らず、アーティストとして多少とも名を成すと、ほとんどが欧米にわたるが、アナツイはナイジェリアの拠点をおき、貧しさの中で工房に60人余りの雇用をもたらした。さらには、イギリスの植民地化(西欧キリスト教文化化)によって失われたアフリカ文化の復興を志しているのではないか。
そして、その手法、先進国の資本主義消費文化が生む余剰廃棄物の再生利用は、それによって、欧米文化を覆いつくすものとなるのではないか・・・アートには、単なる美の追求ではない、奥深さがあるのを悟らされた。