お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

彫刻の話

雨になったので、今日は放送大学へ・・・彫刻の話を視聴した。

彫刻といえば、ギリシャ彫刻が第一に上げられるが、木を素材とした彫刻、木彫では日本は世界で比類がない存在だという。
その源は運慶に代表される仏師で、明治になって、高村光雲の作品「老猿」がシカゴ万博(明治26年)で高い評価を受けた。猿を見ながら、彫ったと言われている。その後、西洋の技法も取り入れ、平櫛田中らが秀作を生んだ。

主としたテーマは、石井鶴三という彫刻家が残した二体の島崎藤村像についてで、そのコンセプトと制作過程の解説はとても興味深かった。

塑像と違い、彫刻は過って一つ削ってしまうと、もう元には戻らない。全体の木そのものが失われてしまう。
彫刻家の、その精神の集中力には、まったく驚かざるをえない。