今日の講義で自然素材による染めの話を視聴した。取り上げられたのは、グアテマラのカイムラサキと日本の藍だった。
カイムラサキによる染めは、何年経てもその紫色があせないのでないので、非常に珍重され、金と同量で交換されたという。
その染め方は、生きたままの貝を指先で刺激して、唾液を出させ、木綿にしみらせるので、均等には染まらないそう。貝の唾液の中に、ムラサキに発色する色素があり、たいへんな手作業による仕事で、高価なわけである。
ついで藍染めの話にもなるほどとうなされた。藍はそのままでは、染料にならない。その葉と茎を染料化する。藍を染まる状態になるまでにするのを藍建てといい、それはまさに、五感を駆使しての職人芸といえるものだった。
自然染料の奥深さに、昔の人の苦労と知恵をあらためて感嘆した。