お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

平均への回帰

新学期になって、今日初めて放送大学へ行った。新しく視聴する予定のDVDがなかったので、錯覚の科学の続きにした。

身近な情報の錯覚ということで、こうしたからこうなったとする前後論法で、その原因を判断するのに必要な「平均への回帰」という統計学的現象の話が主だった。

講師は分かりやすい例として、学生に行わせたサイコロの実験を紹介した。それは、数回振ったサイコロの目の合計点で勝負をきそわせるゲームで、一人の学生にもう一人付き添いの学生(大きな目を出したらほめ、少ない目を叱る)をつけた。
この賞罰の応援について学生に答えさせた結果、76%は無関係としたが、4分の1近くは有効とした。
サイコロの目は何回かすれば、平均的な値になるのに、この学生が勝てたのは、自分が応援をしたからだと誤って、認知的錯覚をした。

学習の効果についても、教育学的には「ほめる」のが有効とされているが、教育ママをはじめ「叱る方が効果がある」とする人たちが絶えないのは、「ほめる」のは難しく、「叱る」のはやさしく、人は感情的行動に走りやすいからでもあるらしい・・・人間ができていないと、こうなるのでは?