お話おじさん′終活記

はや人生はラストステージ、いつのまにか年が過ぎ、いまがいちばん自由で、楽しい。

鉢の梅

3月に入って、やっとわが家の鉢の梅の木も数少ない花を咲かせた。この梅は、思い出せないが、何年も前にヤマギシで売っていた正月飾りの売れ残りの鉢植えだった。梅の他に縁起のいい竹(笹竹)と松の苗、それに南天ともう一つの寄せ植えだった。しばらく、そのままにしといたが、生長してきたので、あらためて別の深い鉢に移した。
松は一本だけにしたら、大きくなって、いまは玄関飾りの主役になった。そして梅や笹竹は他のものとまた寄せ植えにして、これまた玄関前においてある。
毎年いちばん先に咲くのが、この梅の花で、わが家に春の到来を知らせてくれるのだが、それが毎年だんだん遅くなってきて、今年は今になった。
1月に咲いているのを買ってきたのが、次の年は同じ1月に咲いたが、だんだん遅れてきて、2月になり、3月になってしまった。もともとはふつうに咲いていた梅の木を、何らかの方法で、早咲きにしたに違いない。それがやっと元に戻ったのだろう。

はじめは幼木だった、この梅の木が元に戻るのに、何年も要したが、人間はどうなんだろう。幼い時にしつけられた行動は、成人してもずっとそのままのように思われる。
アバロンの野生児は、けっきょく、ふつうの人には戻れなかった。